台風から空き家を守る！被害対策と接近時の対応策

台風シーズンが近づくにつれ、空き家の所有者は様々な不安を抱えていることでしょう。
特に、台風による被害は甚大で、放置しておくと取り返しのつかない事態を招く可能性があります。
そこで今回は、台風による空き家の被害とその対策について、公式データを交えて解説します。

台風による空き家の被害

空き家の倒壊被害の実態

台風による強風は、老朽化した空き家にとって大きな脅威となります。
特に屋根や壁の劣化が進んでいる場合、強風によって倒壊や外装材の飛散につながる危険性が高まります。
例えば、令和元年の台風第15号では、全国で約72,000棟の住宅が一部損壊するなど、屋根材や外装材の被害が数多く報告されています（出典：建築研究所「令和元年台風第15号による建築物被害調査報告」https://www.kenken.go.jp/japanese/research/lecture/r01/pdf/S01_Okuda.pdf）。

空き家の浸水被害の現状

台風による豪雨は、空き家の浸水被害をもたらします。
低地や排水設備が不十分な地域にある空き家では、浸水によって基礎の腐食や内部の劣化が進みます。
平成16年の台風第18号では、全国で住家の損壊が約65,000棟、住家浸水が約21,000棟にのぼり、浸水被害の深刻さが示されています（出典：気象庁「台風による災害の例」https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/6-1.html）。

台風による空き家被害の発生頻度

近年、地球温暖化の影響で強力な台風が発生しやすくなっており、空き家被害のリスクも増加しています。
また、日本全体で空き家数は増加傾向にあり、令和5年住宅・土地統計調査によると、空き家は約900万戸に達し、空き家率は13.8%と過去最高を記録しました（出典：総務省統計局「住宅・土地統計調査」https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/g_kekka.pdf）。
このように空き家が増える中で、老朽化した建物ほど台風の被害を受けやすくなっています。

地域ごとの空き家被害の違い

台風被害は地域によって特徴が異なります。
海岸沿いでは高潮や浸水、山間部では土砂崩れ、都市部では住宅密集地における二次被害が懸念されます。

空き家の台風被害を防ぐ対策は？

建物の強度を高める対策

老朽化した住宅は、屋根材の浮きや外壁のひび割れなどが原因で台風時に被害を受けやすくなります。
屋根材を耐風性能の高いものに交換したり、外壁の補修を行ったりすることで、建物の強度を高めることが可能です。
また、窓を強化ガラスに交換するなどの対策も有効です。

浸水を防ぐための対策

台風による豪雨に備えるためには、排水溝の清掃や雨水排水管の点検が欠かせません。
さらに、防水シートの設置や排水ポンプの導入によって、床下や地下への浸水リスクを軽減できます。
こうした対策を事前に講じておくことで、修繕にかかる費用や被害の拡大を防ぐことができます。

周囲の環境整備

空き家の周囲に伸びすぎた木や堆積した土砂があると、台風時に倒木や土砂流入による二次被害を招く恐れがあります。
そのため、庭木の剪定や不要な土砂の撤去を行い、環境を整備しておくことが重要です。
近隣住民と協力しながら進めると、地域全体の防災にもつながります。

定期的な点検とメンテナンス

最も重要なのは、定期的に点検とメンテナンスを行うことです。
専門業者に依頼して建物の劣化状況を把握し、必要に応じて補修を行うことで、台風による被害を未然に防ぐことができます。
特に屋根や壁、基礎部分の確認は欠かせません。

台風接近時の空き家対応

安全な場所からの被害確認

台風が接近している際に、直接現地へ行って確認するのは危険です。
そのため、近隣住民や防災機関に状況確認を依頼するか、ドローンなどを活用して遠隔で安全に確認する方法が推奨されます。
確認した内容は、写真や動画として記録しておくと、後の保険申請にも役立ちます。

二次被害を防ぐ応急処置

台風通過後、屋根材の飛散や外壁の一部損壊などが見られる場合は、仮設材を使って補強したり、浸水が発生した場合には早めに排水を行ったりすることが必要です。
ただし、高所での作業や危険を伴う作業は専門業者に依頼するようにしましょう。

専門業者への依頼

被害が大きい場合は、解体や修繕の専門業者に依頼することが不可欠です。
迅速に対応することで、さらなる被害拡大を防ぎ、安全な状態へと戻すことができます。

まとめ

今回は、台風による空き家の被害とその対策について解説しました。
空き家は、適切な管理を怠ると倒壊や浸水などの被害を受けやすく、近隣へ被害を及ぼす危険もあります。
建物の強度を高める工事や浸水対策、周囲の環境整備、そして定期的な点検・メンテナンスが不可欠です。
また、台風接近時には安全に状況確認を行い、必要に応じて応急処置や専門業者への依頼を検討しましょう。
弊社は、空き家の解体工事からその後の土地活用まで幅広くサポートしております。
名古屋市周辺で空き家の台風被害に不安を感じている方や解体をご検討中の方は、ぜひ弊社にご相談ください。